インクルージョン(包括性)を貴ぶ組織は成長する

キャリア的視点514

こんにちは(^^) キャリアコンサルタントのひだです。今日のテーマは「包括性」です。

今、社会的に多様性(ダイバーシティ=Diversity)が人気ですね。ですが多様性ってどんなことなのでしょうか? また人が多様である組織を実務的に運用するためには、それだけで足りるのでしょうか?
今、多くの会社がこの多様性を組織制度に取り込もうとしています。そしてその際にセットになって語られるのが(少数派意見)マイノリティですが、実はもうひとつあります。それはもっと広くて深いものなんです。

さぁそれでは、日常に潜むキャリアの種を感じていきましょう。読了時間は3~5分です。

多様性のある社会

最近特にもてはやされている言葉があります。SDGsなどでも謳われている【多様性】です。私もこの考え方は好きで、これまでにもいろいろな記事を書いています。

私達はついつい自分を主体に考えてしまうのです。以下のリストの様に矛盾している考えを矛盾することなく受け入れてしまう「あやふやさ」を併せ持っています。

  • みんなは自分と同じ考え方をしている
  • 自分に出来ることはみんなができる
  • 自分は他の人と違う特別な存在

そんな様々な人が集まって社会をカタチ作る時、そこには本当に様々な考え方も共存します。様々な性格の人が集まり、お互いに相互に干渉し合い、気の合う人、一緒に居るだけで嫌悪感を感じるひと、様々です。
そしてそれらは様々な分かれ方をします。平たく言えば何らかの基準を基に多数派(マジョリティ)と少数派(マイノリティ)に分かれます。得てして少数派の意見は多数決等の一見公平と思われている行為で暗黙裡に消し去られ、少数派の人達は不満を募らせ、多数派はそこから更に分裂するという行為を繰り返していく事になるのです。短期的にみると全く気付かないのでしょうが、長期的に公平に見れば見えてくる数の暴力です。

多様性が活きる社会とは

多様性を組織に持ち込む場合、その長所は「100人いれば100通りの考え方がある」という事に尽きます。日本には古来「千差万別」「十人十色」などと言った多様性を示す言葉がありますが、そこにビジネスが絡んでくると多様性だけではなかなかうまく機能しないようです。

そこで近年多くの組織が取り入れているのが【包括性(インクルージョン=Inclusion)】です。

日本語で「包括」と訳される言葉で、組織内にいる誰もが「その組織に受け入れられ、認められていると実感できる状態」を指します。
もともと社会福祉の分野で提唱され、やがてビジネスにおいてダイバーシティ(多様性)を支える考え方として広がりました。

日本の人事部

正直これを達成しようとするのは、組織が大きくなればなるほど難しくなっていきます。確かに10人の組織と10000人の組織とではその多様性も1000倍、いや、イメージ的には1000乗になるのかもしれません。しかしこれを達成することで得られるものは計り知れないものがあるのだと思います。

  • 退職者や体調不良等の休職が目に見えて減る。| 引継ぎロスなどの損失が減る。
  • 個々の従業員が主体性を持ちやすい。| 自分の個性を活かせる働きやすい環境になり易い。

もちろん全員が好き勝手にやってしまったのでは会社になり得ない為、ある程度、最低限のルールは必要になりますが、それはあくまでも多様性を保つためのルールです。一般的に言う官僚的とは異なります。

上手く回れば結果として売り上げは確実についてきます。なぜなら一人ひとりが会社の目的を理解し主体的に仕事に取り組む環境が出来上がるのですから。大変なの包括性をどこまで拡げ、どの様にルール化し従業員ひとりひとりに浸透させるか。そして会社組織そのものが変化を恐れないことなのだと思うのです。

私達一人ひとりがまず自分の隣にいる人を受容できるかどうか。多様性を信じられるかどうか。これがその第一歩です。

個人の活性化を組織の活性化に繋げます。

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