主体性と言う言葉を考える
キャリア的視点501
こんにちは(^^) キャリアコンサルタントのひだです。今日のテーマは「主体性」です。
主体と言う言葉は世に溢れ、比較的便利に使われている様に感じます。
何かあると
「もっと主体的に動きなさい」
「全然主体性を感じない」
等と揶揄されるなどと言った話をよく聴きます。
しかし、意外と主体的という言葉の意味を雰囲気だけで使っている人も多い様に感じます。改めて最初に主体性と言う言葉に含まれる意味を考えてみましょう。
さぁそれでは、日常に潜むキャリアの種を感じていきましょう。読了時間は3~5分です。
主体性とは
世の中でよく聞く「主体性」と言う言葉。とても便利に使われている様に思います。
そのそも主体性とはなんなのか。主体的とはどんなことをいうのか。改めて考えてみたいと思います。
自分の意志・判断に基づいて行動するさま。
weblio・主体的
似た言葉に自主的と言う言葉もありますね。
他からの指図や干渉によらずに、なすべきことを自分の意思に基づいて行うさま。
weblio・自主的
表現は異なりますが、両方とも「自分で考え、自分の意思で行動する」という意味においては同じように感じます。
果たして私達は日常の中で、主体性と自主性の違いを使い分けていることはできているのでしょうか?
私が耳にした場面では、AさんがBさんに対し「BさんがAさん自分のイメージ通りに動かなかった時」に使用していました。はたしてそれは、先のそれぞれの内容に合致している使い方なのでしょうか?
主体性と自主性の違い
主体性と自主性の違い。それは端的に言えば「目的・目標の設定の違い」にあります。
ふたつのそれぞれの意味は先述の通り「自分で考え、自分の意思で行動する」のですが、考える前段階でもある「目的・目標」をどうするかという部分に大きな違いがあるのです。
まずは自主的から説明すると、自主性のある人は「既に設定された目標」に対して考え、行動するのです。自分では目標を決めず、他人に決定してもらうのです。
それは別に悪い事ではありません。例えば新入社員(転職者も含みます)などは、まだその会社での仕事を把握しておらず、何をどうして良いのかもわかっていません。そんな段階ではなかなか自分で目標を設定することなんて難しいと思います。いつまでもそのままでは困りますけど^^;
対して主体的というのは、(想像できているでしょうが)「自ら目標を設定」して考え行動することをいいます。仕事上でのチームとしても目標まで決めることはなくても、そこから「自分のなすべきこと」を汲み取り、自分自身のキャリア的な目標と照らし合わせ、「今。自分に期待されていること」を踏まえ、考えるのです。よく言われるOODA(ウーダ)ループの様に。
- Observe(オブザーブ)…観察する
- Orient(オリエント) …仮説構築
- Decide(ディサイド) …意思決定
- Act(アクト) …実行
これは物事を始める時に使用する思考展開です。改善を主とするPDCAサイクルとは異なります。OODAループで始めたものをPDCAサイクルで改善していく、という流れです。
ただし、勘違いをしてはいけません。全ての人が全ての事柄に主体的になるというのはあり得ません。
先のAさん、Bさんの様に、AさんがどんなにBさんを動かしたくてもBさんに「動く理由・感情」が無ければ動けるものではありません。それはただの強制になってしまいます。主体性というのは本人の自由意思によるものなのです。
自主性は「会社の仕事だから」と動ける人もいるのでしょうが、主体性はそうも言えないことがあるのです。だからこそMBO(目標管理制度)などは、個人の目標と組織の目標が大切であると言っているのです。
私達ひとりひとりが主体性を以って行動する。
それは「今何の為に、何をするべきか」を自分で考えることをいいます。主体的に活きていきましょう!
個人の活性化を組織の活性化に繋げます。