名刺とキャリア

キャリア的視点490

こんにちは(^^) キャリアコンサルタントのひだです。今日のテーマは「名刺」です。

私達は、特に大人になるといろいろな肩書を持つようになりますね。
「株式会社○○で部長職を務めさせていただいています▽▽です」
そういった肩書を相手に効率よく伝える手段の一つが名刺です。今日は名刺に関してキャリア的視点で考察していきましょう。

さぁそれでは、日常に潜むキャリアの種を感じていきましょう。読了時間は3~5分です。

時代の変化と名刺

最近はコロナ禍になった事で加速したオンライン化や、感染拡大対策としての人と会う機会が減ったことなどにより、実際に名刺を交換する機会が格段に減りました。私もホームページのリニューアルに際し、そのURLの変更もあり名刺を新しくしたのですが、6月以降10枚も交換していないほどです。オンラインで全国のキャリコンさんを始め数多くの方と会ってはいるのですが、そのほとんどはディスプレイ越しでリアルに会うことが無くなってきたのです。

リアルに出合わない以上、なかなか交換する機会がないのは想定していましたので良いのですが、これからどんどんとオンライン化をしていくのであれば紙ベースの名刺という文化はこれからは衰退していくのでしょうか。実際にオンラインであった人たちとは名刺交換をしていません。SNSでの相互フォローをするだけです。

一時期、オンライン名刺交換などというのも耳にしました。スマホアプリの名刺管理ソフト「eight」や「myBridge」などですが、正直良く分からないままに収束してしまったようにも思えます。

  • どうやって良いのかもわからない。
  • 誰が取り入れているのかもわからない。
  • 遠隔地で使えるのかどうかわからない。
  • 同じアプリを使っている人同士でないとできないような印象が強い。(業界統一ルールがあるのかないのかもわからない)
  • これらをどうやって確認して良いものかもわからない。
    ※個人的主観です。

一応は調べたのですが、結局良く分からないままでした。

名刺はひとつのアイデンティティ?

「株式会社○○で部長職を務めさせていただいています▽▽です」
という言葉と共にお互いに名刺を交換するのが名刺交換です。そこではお互いに相手がどういった人物であるのか、自分はこの人と一緒に仕事をしてメリットはあるのか、等の情報を交換する場でもあり、名刺はそのきっかけにするのです。

相手が自分の会社を知っていれば「あの株式会社○○ですか?」となり、相手が自分を認識するひとつの要素が頭の中に形成されるのです。

同様に役職も同じ様な役割を果たします。相手にとっての「部長」というイメージがそこに投影されるためです。

  • 部長は偉い
  • 仕事ができる
  • 責任のある立場だ

こうして名刺交換というほんのわずかな時間の中で私達は相手の(自分にとっての)価値を感じ取っていたのでしょう。もちろんこれは最終的な物ではあり得ませんが、第一印象にプラスアルファを加えるくらいの役割ですね。

人によっては名刺を使って自分を偽る事も有ります。
以前に勤めていた企業の部長の話ですが、部長としての名刺を出すと相手が恐縮してしまい仕事がやりにくいため、係長と記載した名刺を作って営業時には使っていたというのです。
また逆に、聞いた話ですが、営業部のみ「一般職の次の役職は課長補佐(給与や社内権利は間接部門のリーダー職と同等)」として、相手に対して箔をつけ契約を取りやすくする」という手法です。

これらは営業手法であって、それにより『私』の価値が変わる訳ではありません。要は名刺はツールであって『私』の価値を示し決定づける物ではないのです。
名刺の中には『私』としてのアイデンティティはありません。『私』は株式会社○○の部長である前に『私』であり、役職は現在進行形の結果であるに過ぎません。自分自身のキャリアの一角で在り、成りたい自分に成る為にはいつでも手放しても良いものです。

オンラインの時代になって名刺交換が減ったのは、そんな表面上の肩書などではなく『私』本人との個人ベースの付き合いができるようになってきた、という事なのではないでしょうか。名刺が無くても相手の印象に残れるように私達は変化をしていく必要がありそうですね^^

個人の活性化を組織の活性化に繋げます。

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