厚生労働省のキャリア・文部科学省のキャリア・経済産業省のキャリア #キャリア的視点 569
こんにちは(^^) キャリアコンサルタントのひだです。今日のテーマは「省庁」です。
日本には様々な省庁がありますが、キャリアに絡む省庁ってどれだけあるのでしょうか。厚生労働省はキャリアコンサルタントを始めとして労働者のキャリアを担当管轄していますね。他の省庁はどうなのでしょうか。
さぁそれでは、日常に潜むキャリアの種を感じていきましょう。読了時間は3~5分です。
厚生労働省
現在、キャリアコンサルタントは厚生労働省の管轄で国家資格となっています。その拠り所は2016年4月1日に改正された「職業能力開発促進法」です。sの第三章第八節にキャリアコンサルタントが謳われたことにより、それまで民間資格だったキャリアコンサルタントが国家資格となりました。
国家資格の試験を管轄しているのが厚生労働省です。ですのでキャリアコンサルタントは厚生労働大臣の所管する資格なのですね。
厚生労働省の謳うキャリアとは以下の様に書かれています。
「キャリア」とは、過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すものです。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳されます。
厚生労働省・キャリアコンサルタント
読んでわかると思いますが、厚生労働省のいうキャリアとは「職業」に関わる部分だけなのです。しかし、これは私の著書にも書いていることですが「職業に関する話だけでは全く足りません。人生には仕事以外のプライベートの時間があり、感情を伴う経験があり、これから拡がる未来があるんです。
しかも困ったことがあります。これは解釈が分かれるところですが、キャリアコンサルタントを国家資格としている厚生労働省がキャリアを「職業生涯」としている以上、私たちは職業に関係することに対してしか国家資格者として関わることができない、という意見もあるのです。
それはそれで論理的には納得してしまいます。でも感情的には納得できません。
文部科学省と経済産業省
実はキャリアと深いかかわりを持っている省庁は構成労働省だけではありません。そのキーワードは「キャリア教育」です。
今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められています。この視点に立って日々の教育活動を展開することこそが、キャリア教育の実践の姿です。
文部科学省・キャリア教育
学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしいキャリア教育をそれぞれの学校で推進・充実させましょう。
文部科学省にとっては、今まさに学校という現場で求められているものです。新しい学習指導要領が2020年から小学校に、2021年は中学校に、2022年は高校にと、順に展開されています。
そしてもう一つが経済産業省です。
『一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育』
経済産業省・キャリア教育
(平成23年1月中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」より)
それぞれの主管する立場で書いてありますが、私からしてみれば「キャリア」に関して学校と職場で分ける必要があるのか、だったらなぜキャリアコンサルタントは厚生労働省により「職業上の能力開発」などに縛られなくてはいけないのか、などと思ってしまうのです。
「キャリア省」作りましょうよ!
もう、私が最終的に言いたいのはそこです! 学校のキャリア教育と、就業してからのキャリア現場が全く連動していないんですよ。その理由の全てとまでは言いませんけど、厚生労働省と文部科学省と経済産業省が、一人ひとりの生涯キャリアに対して最初から最後まで関われないで、縦割り社会の中それぞれが動いているからなのだと思いますよ。
キャリア法を制定して、キャリアコンサルタントはそこの管轄に入り、学校キャリア教育から社会人支援、セカンドキャリアまで、一生を懸けて支援していく象徴です。言うは易く行うは難しなのは重々承知で声を上げていますが、これが最終的には日本の活力につながる一手だとも思っていますよ。
大切なのは国民一人ひとりのキャリア自律であって、それを支援するために各省庁があるんですよね?(※スポーツ庁もキャリア支援はしていますが、それはかなり限定的な印象を受けます)
個人の活性化を組織の活性化に繋げます。
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